混線
日本に帰ってきてからメンタルの調子が悪い。
たぶん悠々自適スペイン生活に慣れてしまったから、突然日本の現実生活にブチ込まれた拒否反応なんだろう。
楽しいときは本当にめちゃめちゃ楽しくて、叫んだりしているのだが、悲しいときつらいときは本当に突然やってくる。
特になにか悲しい出来事が起きたりしなくとも、突然本当に悲しくなってしまう。
朝のニュースを見ながら泣きそうになる。
別に人が死んだニュースに泣くのではなく、NHKニュースおはよう日本の「朝ごはんの現場」とかで泣く。
何も悲しくないのに、ただいろんな人が朝ごはんを食べてるだけなのに、涙が出てしまう。
もっとひどいときは、駅の看板広告の、大腸肛門科という文字で泣ける。
もちろん、なにも悲しくないのに。特にそこにお世話になるような疾患をもっているわけでもないし。
完全にどうかしている。
精神が複数のラインで構成されているとしたら、私のものはグッチャグチャに混線してしまっているんだと思う。
春だからなんだろうか、最近は春と思えないほど暑いけど。
夏や冬になるころには正常になることを願っている。
4月の電車
4月はどうしてこんなにも不調なのだろうか。
まずは電車。そして電車。
ここはインドか!??と思うくらい混む。
もう、「混む」というレベルを逸脱していると思う。「芋を洗うような…」という表現は、4月の電車にこそふさわしい。
たしかに、4月はすべてのスタートの時期だ。
新社会人は早めに出勤するとか、新大学生は1限が多かったりするんだろう。知らないけど。
私の中の過激なわたし(色々いる)は、「馬鹿の一つ覚えみたいに同じ電車に乗りやがって…時間ずらせよ」と常にイライラしている。(そう言いながら、わたしも同じ電車に乗り続ける。皮肉。)
過激なわたしは更に思う。
第一、積まれ慣れていない人が多いんだよな、と。
本来、人間は「積まれる」とは言わないが、満員電車に限って「積まれる」と言いたい。
ものすごい数の人間が小さい箱に詰め込まれて、詰め込まれている間、大抵の人間は無心に近い。
もうこれは乗客じゃなくて荷物だろう。
とにかく、4月は、積まれ慣れていない人が多く、抵抗が多い。
5年近く満員電車に乗り続けている満員電車マスター(半年のブランクあり)の持論だが、力を入れて自分の場所を守ろうと抵抗すると余計に疲れてつらいので、流れに身を任せると少しはましになる。おすすめです。
5月とかそれ以降になると、みんな諦めはじめ、こなれて、いい感じになってくるんだが。
遅延もありえないほど多いので、普段より20分ほど早めに着くように計算して家を出る。絶対、遅延するから。
それでも、それでも遅れる。
めちゃめちゃ遅れる。
遅延に怒っても仕方ない、誰が悪いわけでも無いとわかってはいるが、いざ遅延で予定が狂うともう私は大荒れだ。
「各駅に電車が停車中です…」「停止信号です」
くそ〜〜〜!!!!!!!!走れ〜!!!!!大丈夫だから!!!!!私が保証するから!!!!!できないけど!!!!!!!走ったと思ったら何だこの速度!!!!!!!??私が走ったほうがまだ早いぞ!!!!!!!!!??!!!!屋形船より遅い!!!!!!!!!!おっ!!!きれいな花だね〜〜〜!!!!くそ〜〜〜!!!花見てる場合じゃないんだよこっちは遅れそうなんだよ!!!!!!!
こんなギリギリを生きる毎日嫌だ。KAT-TUNじゃないんだから。
早く4月、終わらないかな。
人間らしさ
誰しも、「生きているだけでお金がほしい」と思ったことが一度はあるだろう。
私も常日頃そう思っている。日常的に自分がしていることに収入が発生したら……ゾクゾクするような胸の高鳴る想像である。
たとえば、私が歯を磨くたびにお金がもらえるとしたら、どうだろうか。
お金をもらうには、お金を払ってくれる人が必要なわけで、私の歯磨きになんらかの魅力を見出した人がお金を払うことになる。
そのためには、まず「歯磨き」を発信する必要があるだろう。
そこで、なんらかの何かが発生して、私の歯磨きが話題になるとしよう。
『必見!ゴリラさんの超絶歯磨き!!』『今までの歯磨きが変わる!』
こんな感じの記事が雑誌や新聞に載り、特集が組まれ、私の歯磨きの知名度が上がっていく。
ちなみに、私の名前を仮に「ゴリラさん」としたのは、単純に私がゴリラを好きだからである。純粋な強さに惹かれる。
歯磨きの知名度が上がっていくにつれて、私は不安になっていく。いままで自分が当たり前にしていたことが、そんなに物珍しいものだったのか?他の人は一体どうやって歯を磨いているんだ。
さらに有名になると、欲が出てくる。さらに変わった歯の磨き方にして、さらに人々をあっと言わせちゃおうかな、というエゴである。
こうしたエゴに、人は敏感だ。これを察知すると、人はすっと引いて、去っていく。あいつ調子乗ってるな、というアレである。
すると、あとに残ったのは、「変な歯の磨き方をする昔ちょっと流行った人」という曖昧な肩書きだけになる。
驕らず、寡黙に自分の歯磨きスタイルを貫けば、歯磨き界の重鎮になれたかもしれないが、世間の流行は流れて行くものなので、私のような新参歯磨き者は生き残れないだろう。
生きているだけでお金をもらうのは簡単ではないようだ。それでも、そう願いながら今日も歯を磨いている。
食い倒れレオン旅
お久しぶりです。
今回は、12月に行ってきた旅行のことを書きます。正直2ヶ月前なので全然覚えてないです。
金土日を利用してレオンへの週末旅行を観光してきました。レオンは、ここです。
ビルバオからは、バスで5時間くらいで行けます。今回はいつもお世話になっているALSAを使いました。
しかし、出発した日はスペイン全土で悪天候という予報(確認していなかった)だったらしく、私達の乗ったバスもモロにその影響を受けてしまいました。
疾走感の強い雪景色
大雪で、経由地ブルゴス手前の高速のパーキングエリアで足止め!!!
警察?国土交通省?みたいな人たちが高速の交通規制をしていて、ここから先には進めないからとりあえず待つぞ!みたいな感じになりました。
運転手さんも乗客も和気あいあい笑って待っていたのですが、30分経っても1時間経っても動く気配も無く…。
驚いたことに、乗客たち、雪の中、半袖姿のトラックの運転手を見て「あいつ半袖だ!!!ウケる!!!」と盛り上がったり、「雪で足止めされてて遅れる!」と電話してる人の周りで「雪で遅延だ〜!ウオ〜!」コールをしたりしてるんです。
元気すぎない??いつ動くか分からないバスに缶詰状態の人間の精神状態じゃなくない?
今回の旅は、ルームメイトの1人との二人旅だったのですが、私たちは缶詰の中、「ホテルに連絡しないと」とか普通の焦り方をしてました。スペイン人がおおらかなのか、私たちが狭量なのか???
バスで食べようと、家から剥いて持ってきた柿をモソモソ食べていたら、乗客のおじさんに「そんなに食べると太るぞ〜!」と言われました。時間とか、雪とか、気にしてる自分が小さい存在に思える…。でも柿では太らなくね?
結局2時間くらい経ってからバスは動き出し、その後は順調に走り、レオンに到着しました。
ちなみに、あんなに大雪だったのに、ブルゴスに着いたら晴れてました。なんでだ。
正直、このバス遅延が今回の目玉イベントでしたね。
こちらがレオン大聖堂です。
彫刻が細かすぎて解像度が追いつかな〜〜い!!
こんな青い空ビルバオでは絶対見られないんじゃないでしょうか。この日レオンは雨や雪こそ降らなかったものの、いつもより数段寒かったそうです。
とても綺麗でした。
こちらはデジタルお布施。クレジットカードで支払えます。進んだ文明。
今回、レオンに来た目的は、バルです!
ビルバオのバルでは、おつまみはピンチョスですが、スペインではタパスというおつまみが主流です。
他の都市は分かりませんが、ここレオンでは、飲み物を注文するとタパスが自動的に付いてくるんです!
イッツオートマチック…!
たとえば、このピザ、自動で出てきます。
このパンとハムも!
このcevicheという南米のマリネ(超美味しい)も!!
このお洒落なスキレット料理も!!!
芋も!!!!
オートマチックです…………最高…………ビルバオだとピンチョス1個2€とかするのに……………
レオンさいこ〜〜〜〜!!!!
路上は若干荒れ模様でしたが治安の不安も無いし!二枚目ではグラスと瓶が割れていますが…。
ティピカルなスペインもエンジョイしました!大体食い倒れの旅でしたね。
食べすぎて胃もたれになりました。とくに、churros con chocolate(チュロスとホットチョコレート)は一口目が1番美味しいやつですね。
秋の味覚
天高く馬肥ゆる秋!!
2キロ太りました!!!
今日はこちらの秋の味覚を紹介します。
(私はとても日本食や日本の食材が好きなので、日本にある食材を、ここで血眼になって探しています。)
①柿
その名もKAKI。(Caqui、persimmonと書いてあるところもあります。)
バスク語では、cよりkを多く使うので、馴染みやすいんでしょうか。
主に、左のような、さるかに合戦の蟹殺害の凶器のような奴と、右のような長い奴の二種類が売られています。
私の見つけた柿最安値はMERCADONAですね!私はメルカドーナの大ファンなので、オリジナルショッピングバッグも持っています。大好きです。
②栗
左奥に写っている、屋台で焼き栗が売られています!まさに、秋の味覚!
栗10個で2€です。決して安いわけではありませんが、アツアツホクホク、素材の味で甘いです!
己の名誉のために言っておくと、3キロ痩せて2キロ増えたので、今のところまだ1キロ痩せています。
この秋の目標は、セルフコントロール!
頑張りたいと思います。
嵐の街 サン・セバスチャン
先月(記事を下書き保存して忘れていた)、ビルバオからバスで約1時間半ほどの、サン・セバスチャン(バスク語でドノスティア)に行ってきました。
家の中での出来事しか書いていなかったので、たまには外に出ているよ、という、上京した一人暮らしの引きこもり学生の主張のようなものですね。
ネット予約した高速バス(ALSAを使いました)で、往復約10€で行ってきました。
普段大学に行くのに乗っているバスがフードミキサーだとしたら、今回のバスはもう、ベッドみたいなものでしたね。快適でした。
着いてまず、コンチャ湾に向かいました。
フゥ〜〜〜〜〜!海だ〜〜〜〜!!!
真ん中のおじさんすらキレ〜〜〜〜イ!!!!
脚だけ海に入ったのですが、水温は高くて泳ぎやすそうでした。かなり波があり、サーファーパラダイスでした。
教会もあります。
こちらは、鳥をシメている天使。
旧市街の様子は、ほぼCasco Viejoです。
Casco Viejoは家からものすごく近いので、Casco Viejoでいいかなって感じです。失礼ですが…。
サン・セバスチャンの見どころはやはり自然じゃないかなと思います。
見てください、この荒波!
岸壁からの波しぶきと強風!!!この写真の真ん中にいるのはそれに負けずかっこいい位置に留まり続ける鳩です。
お昼はバルで食べました。Kalimotxo 4€に、Tortilla de jamonとサンドイッチです。
Kalimotxo(カリモーチョ)は、赤ワインのコーラ割で、バスク地方発祥のお酒です。飲みやすい!
1日のみの日帰り観光でしたが、サンセバスチャンにいる間に晴れたり雨が降ったり寒くなったり風が吹いたりと、一日で四季を堪能できました。
もう少し早い時期に行って海で泳ぐのも良かったな〜と思います。
Dear Stephen
今日の正午、突然窓の外で何かが落下する影をルームメイトが目撃しました。
彼女は、日頃から鳥をすごく恐れているので、落ちてきたものが鳥ではないかと、おそるおそる窓の外を確認すると、それは緑色のTシャツでした。
以前の記事に書いたように、窓の外は汚いパティオになっており、階上の人の洗濯物が降ってくることが時々あります。
レギュラーメンバーとしては、キッチンの窓から見えるピンクのパンツがあります。
緑色のTシャツが落ちてきてほどなく、仏壇のコーンっていう、お鈴?のような音が聞こえました。
え??今の何????仏壇のアレじゃない??私もそう思った……!たぶん近くに仏教徒が住んでるんだよ!などとルームメイトと話していたのですが、一人が玄関のチャイムじゃないかと言って玄関を開けました。
仏壇のコーンではなく、上の階の人でした。
何を言っているのかよくわからなかったものの、「Camiseta!!(Tシャツ)」と言っていたので、家の中に通し、彼女は無事箒を使った神業でTシャツ(Benettonのいいやつでした)を回収して去っていきました。
普段、同じアパートの人との交流は、エレベーター付近でのHola!くらいなので、今日のことは驚きでした。
これからは、上の階の人たちの足音物音が深夜にうるさくても、多少許す気持ちになれそうです。